裸の女神を描くことが許されたのは、1000年ぶりだった。
古代ギリシア・ローマの時代から、等身大の裸体女神像が描かれたのはこれが初めてとされています。キリスト教の時代に「裸体=罪」とされて以来、約1000年の空白を経て、ルネサンスのフィレンツェでようやく「美の女神」が復活しました。
海の泡から生まれたヴィーナスが、帆立貝の上に立ち、風の神ゼフュロスに吹かれて岸辺に漂着する場面。ボッティチェリ(1445頃-1510)がフィレンツェの実質的支配者メディチ家の別荘のために描きました。当時盛んだった新プラトン主義——「美を通じて神的な真理に至る」という思想が、裸体を「罪」ではなく「真理」として描くことを可能にしたのです。モデルは、フィレンツェ随一の美女シモネッタ・ヴェスプッチとする説が広く伝わっています。
あなたの足元に
美術史の教科書で必ず取り上げられる名作を、足元に。優美な曲線の構図は靴下の織り柄映えも抜群です。自然の美というテーマで通じるモネ《睡蓮》、同じく女性美のモチーフなら真珠の耳飾りの少女もおすすめ。





